霊峰富士。その雄大な姿は、古くから日本の人々の心の拠り所であり、畏敬の念を集めてきました。毎年夏になると、富士山は一般の登山者を受け入れる「山開き」の日を迎えます。この日を境に、多くの人々が新たな決意を胸に、日本一の頂きを目指して登り始めます。
なぜ、この山開きがこれほど大切にされてきたのでしょうか?それは、富士山が単なる山ではなく、神聖な存在として崇められてきたからです。山開きの行事には、自然への感謝と、無事に山を登りきることへの祈り、そして新しい季節の始まりを祝う人々の知恵が詰まっています。
昔の人々にとって、富士登山は信仰の道でもありました。厳しい道のりを経て頂に立つことは、心の浄化であり、新たな自分と出会うための特別な意味を持っていたのです。現代ではレジャーとしての側面も増えましたが、それでも多くの人々が特別な思いを抱いて富士山に登ります。それは、昔から変わらない、富士山が持つ特別な力に引き寄せられているのかもしれません。
① 由来と意味
富士山の山開きは、古くからの富士信仰と深く結びついています。平安時代から、富士山は修験道の修行の場として、また死後の世界に通じる霊山として崇められてきました。山開きは、そうした信仰を背景に、冬の間閉ざされていた霊山が、夏の一定期間だけ「開かれる」ことを意味する行事として生まれました。
制定された理由は、厳しい冬が終わって安全に登山ができる時期になったことを告げるとともに、信仰のために山に入る人々を迎え入れるためです。昔の人々は、富士山に登ることで神仏とつながり、現世でのご利益や来世の安寧を願いました。また、山に登ることは、困難を乗り越え、新しい自分へと生まれ変わる象徴的な行為でもありました。
② 旧暦と現在の暦
富士山の山開きは、地域や登山口によって多少異なりますが、一般的には新暦の7月上旬に行われます。
旧暦:
旧暦では、6月1日頃にあたることが多かったようです。
現在の暦:
山梨県側の吉田口では7月1日、静岡県側の富士宮口、須走口、御殿場口では7月10日が山開きの目安とされています。
日付の変化:
昔と今で日付が変わった主な理由は、暦の変更にあります。明治時代に旧暦から新暦に変わった際、季節感や行事の趣旨を考慮しつつ、現代の生活リズムに合わせて日付が調整されました。
暦の影響:
暦の変化は、山開きの時期と、それに伴う人々の行動に影響を与えました。旧暦の6月1日は、現在の暦でいうと7月上旬から中旬にあたることが多く、今とそれほど大きくずれているわけではありません。しかし、昔は「夏」という感覚が今よりやや遅れて始まるため、より本格的な夏の訪れとして山開きが意識されていました。
旧暦の頃は、梅雨明け後の本格的な夏の到来とともに、農作業の合間を縫って信仰のために山に登る、という生活に根ざしたサイクルの中で山開きが捉えられていました。
③ 二十四節気と季節の特徴
富士山の山開きが行われる新暦7月上旬から中旬は、ちょうど二十四節気の「小暑(しょうしょ)」から「大暑(たいしょ)」にあたる時期です。
小暑(7月7日頃):
梅雨明けが近づき、本格的な暑さが始まる頃。
大暑(7月23日頃):
一年で最も暑い時期とされ、夏の盛りを迎えます。
この時期は、日本の多くの地域で梅雨が明け、空気が澄み渡り、晴天が続く日が多くなります。富士山頂の残雪も少なくなり、高山植物が花を咲かせ始める頃でもあります。昔の人々は、この時期の気象条件が、厳しい高山登山において比較的安定していることを経験的に知っていました。
その節気の時期に行事が行われる理由は、安全に山に登れる気象条件が整うことと、夏の盛りに神聖な山に入り、その恵みを享受しようという自然への感謝の気持ちが背景にあります。
④ 行事の楽しみ方(昔と今)
富士山の山開きは、古くから人々に親しまれてきた行事であり、その楽しみ方も時代とともに変化し、多様化してきました。
昔の人々の過ごし方・風習:
昔の富士登山は、単なるレジャーではなく、信仰登山としての側面が非常に強かったと言われています。人々は「富士講(ふじこう)」と呼ばれる組織を作り、講仲間とともに白装束を身につけ、六根清浄(ろっこんしょうじょう)を唱えながら一歩ずつ山を登りました。道中では、神聖な湧き水で身を清めたり、御来光を拝んだりすることで、心身の浄化とご利益を願いました。多くの人々にとって、富士登山は一生に一度の大仕事であり、特別な覚悟を持って臨むものでした。
地域ごとの違い:
富士山の周辺地域や、各登山口(吉田口、富士宮口、須走口、御殿場口)には、それぞれ異なる山開きの伝統や風習があります。例えば、吉田口の山開きを祝う「吉田の火祭り(鎮火祭)」は、燃え盛る大松明が町を練り歩く勇壮な祭りとして知られ、夏の終わりを告げる風物詩ともなっています。これは、富士山の噴火を鎮めるための信仰に由来しており、地域の人々が一体となって富士山を見守ってきた歴史を物語っています。
現代ではどんなふうに楽しめるか?:
現代の富士山開きは、信仰登山だけでなく、レジャーとしての登山が広く楽しまれています。
イベント:
山開きの日には、各登山口で開山式が行われ、安全祈願や記念のイベントが開催されます。
家庭での楽しみ方:
実際に登らなくても、麓の町から富士山の雄大な姿を眺めたり、富士山に関連するお祭りやイベントに参加したりして、山開きの雰囲気を楽しむことができます。
SNSでの広がり:
登山者は、美しい御来光や雲海、山頂からの絶景などを写真や動画に収め、SNSで共有することで、多くの人々に富士登山の魅力を伝えています。オンラインでの登山情報交換も盛んです。
⑤ 豆知識・意外な歴史
語り部「和ノココロ」が語る、富士山の山開きの豆知識や意外な歴史のお話です。
「昔の人々は、富士山の山開きを心待ちにしていたんですよ。それはただ山に登るためだけじゃなく、富士山が冬の間、女性の立ち入りを禁じていたことにも関係しているんです。山開きの日から女性も入山できるようになるので、それまで男性しか登れなかった富士山が、文字通り『開かれる』特別な日だったんですって。」
行事にまつわる面白い話や意外な歴史:
女性の入山解禁:
富士山は、かつては女性の入山が禁止されていました。山開きと同時に女人禁制が解かれるという側面もあり、これは現代では考えられないような歴史です。
富士講の隆盛:
江戸時代には「富士講」という信仰組織が盛んになり、多くの人々が一生に一度は富士山に登ることを夢見ました。彼らは、富士山の遥拝所を各地に作り、そこから山を拝むことで、実際に登らなくともご利益があると信じました。
昔の人々の時間の考え方や習慣:
昔の人々にとっての時間は、現代のように厳密な数字で管理されるものではなく、自然の移ろいや農作業のサイクルと密接に結びついていました。山開きも、梅雨明けという自然の変化と、夏の到来を告げる重要な目安でした。
昔の人々の時間の考え方と、現代の時間の感覚の違い:
昔は時計がない時代。日の出とともに起き、日没とともに眠る、という自然なリズムで生活していました。山開きも、単なる日付のイベントではなく、田植えが終わって一息つく頃、本格的な暑さが始まる頃、といった季節感と結びついていました。現代は時間管理が細かくなり、登山計画も分刻みで立てますが、昔はもっとゆったりと、自然のリズムに身を任せていたと言えるでしょう。
この行事が、現代の時間の使い方にどう影響を与えているのか?:
現代では、山開きはレジャーシーズン開始の合図となり、夏休みの計画や観光のスケジュールを立てる上での重要な指標となっています。多くの登山客が集中するため、事前に計画を立て、時間を効率的に使うことが求められるようになりました。
意外な歴史(知られざるエピソード・変化の過程・意外な影響など):
山頂の神社:
富士山頂には、浅間大社奥宮があり、江戸時代から多くの人々が参拝してきました。これは、山全体が信仰の対象であったことを示しています。
世界遺産登録:
2013年に富士山が世界文化遺産に登録されたことで、その歴史的、文化的価値が改めて世界に認識され、山開きの時期にはこれまで以上に多くの人々が訪れるようになりました。
⑥ 関連するお祭り
富士山の山開きそのものは、大規模な祭りというよりは「開山」という行事ですが、その周辺地域では、富士山に関連する様々なお祭りが開催されます。
特に山梨県富士吉田市で開催される「吉田の火祭り」(正式名称:鎮火祭)は、富士山の山開き、そして閉山と深く関連する、非常に有名で勇壮な祭りです。
地域ごとの特色ある祭り:
吉田の火祭り(鎮火祭)
開催日:
毎年8月26日、27日(27日はすすき祭り)
場所:
山梨県富士吉田市、北口本宮冨士浅間神社および市内各所
特徴:
富士山の夏の期間の終わりを告げる祭りであり、高さ3メートルにもなる大松明が町中に立てられ、夜になるとそれらが一斉に燃え上がります。燃え盛る炎が夜空を焦がす光景は圧巻で、「日本三奇祭」の一つにも数えられます。
由来:
富士山の噴火を鎮めるための鎮火祭であり、富士山に対する畏敬の念と感謝の気持ちが込められています。
この祭りは、行事とどう関係しているのか?:
山開きが夏の富士登山の始まりを告げるのに対し、吉田の火祭りは富士山の閉山(登山道の閉鎖)を告げる役割を持っています。夏の間に富士山に登った人々の安全を感謝し、来年の無事を祈願する意味合いも込められています。
⑦ 関連する手遊び・童謡・絵本・昔ばなし・落語
富士山の山開きは、夏の間だけ許される富士登山シーズンが始まる特別な日です。この雄大な自然と人々の営みが織りなす行事には、古くから親しまれてきた手遊びや童謡、絵本、物語、そして時には落語まで、様々な文化が紐づいています。これらを通じて、富士山に込められた人々の想いや、昔の楽しみ方に触れてみましょう。
関連する手遊び
富士山の山開きに直接的に関連する特定の決まった手遊びは、現在広く伝わっているものはありません。
しかし、手遊びは子供たちが身近な事柄や情景を、手や指、体を使って表現する遊びです。そのため、富士山の**「雄大な山の形」や「山登りの様子」**をイメージして、自由に手を動かしたり、指で歩くような動作をしたりするなど、即興的に表現遊びとして楽しむことはできます。昔の子供たちも、このように自然の風景や日常の出来事を模倣して、様々な遊びを生み出していたと考えられます。
関連する童謡
富士山の山開きに特化した童謡は多くありませんが、富士山そのものを歌った有名な童謡があります。
作品名: 「ふじの山」
作曲者名: 文部省唱歌(作曲者不明)
分類: 童謡
関連性:
「頭を雲の上に出し 四方の山を見おろして かみなりさまを下に聞く 富士は日本一の山」という歌詞で、富士山の雄大さや日本一の山であることを歌い上げています。山開きの時期に、この歌を歌うことで、改めて富士山の偉大さを感じられます。
昔の人々の楽しみ方:
明治時代に作られた文部省唱歌であり、学校教育を通じて広く親しまれました。子供たちは、遠足の時や、富士山が見える場所で、その雄大な姿を眺めながら歌っていたことでしょう。
関連する絵本
富士山の山開きに直接関連する絵本は少ないですが、富士山を題材にした絵本を通じて、その魅力や文化に触れられます。
作品名: 『ふじさん』
作者名: 谷口智則
分類: 創作絵本
関連性:
富士山を擬人化し、四季折々の姿や人々の営みを温かいタッチで描いています。山開きの時期に読むことで、富士山の自然や文化への興味を深められます。
昔の人々の楽しみ方:
昔は現代のような絵本文化は発達していませんでしたが、紙芝居や読み聞かせで、富士山の物語や伝説が語り継がれていました。
作品名: 『フジヤマさんのぼり』
作者名: 植垣絵里子
分類: 創作絵本
関連性: 富士山をテーマにしたユニークな絵本で、山登りの楽しさや達成感、そして自然の雄大さを感じられます。山開きに合わせて読むことで、登山への期待感が高まります。
関連する物語
富士山の山開きに直接結びつく特定の物語は多くありませんが、富士山にまつわる伝説は数多く存在します。
作品名: (特定の物語なし)
分類: 富士山にまつわる伝説・伝承
関連性:
富士山は古くから信仰の対象であり、神聖な場所として多くの伝説が語り継がれてきました。これらは富士山を畏敬し、敬う人々の心が形になったものです。
昔の人々の楽しみ方:
昔は、人々が富士山を眺めたり、登拝したりする中で、口頭でこれらの伝説を語り継ぎ、楽しんでいました。旅の途中で、地元の人が語る伝説に耳を傾けることもあったでしょう。
関連する昔ばなしや伝承を知る
富士山にまつわる昔ばなしや伝承は、山開きの背景にある信仰や文化を深く理解する上で重要です。
作品名: 「かぐや姫(竹取物語)」の富士山伝説
分類: 古典・伝承
関連性:
竹取物語の終盤で、かぐや姫が昇天する際に帝に送った不老不死の薬が、富士山で燃やされたため、今も煙が立ち上るという伝説があります。この伝説は、富士山が古くから特別な力を持つ山として認識されていたことを示しています。
昔の人々の楽しみ方:
竹取物語は古くから読み物として親しまれ、かぐや姫の物語の一部として富士山伝説も語り継がれていました。人々は、富士山を眺めながら、この物語を思い描いていたかもしれません。
作品名: 富士山と八ヶ岳の背比べ伝説
分類: 昔ばなし・伝承
関連性:
富士山と八ヶ岳がどちらが高いか背比べをするという伝説で、富士山の高さと、その雄大さを民話として語り継いでいます。
昔の人々の楽しみ方:
地域に伝わる口承の物語として、子供たちに語り聞かせられたり、人々が集まる場で話題になったりして親しまれていました。
関連する落語や語り継がれる話を楽しむ
富士山の山開きに直接関連する落語は稀ですが、富士山を背景にした話や、旅の道中の滑稽な話の中に富士山が登場することはあります。
昔の人々の楽しみ方:
寄席や集まりの場で、噺家が語る落語は、当時の人々の娯楽の中心でした。富士山にまつわる噺があれば、人々は共感し、笑いながら、その情景を楽しんだことでしょう。
作品名: (特定の落語なし)
分類: 古典落語・創作落語
関連性:
落語は、市井の人々の暮らしや、旅の様子をコミカルに描くことが多いため、富士登山や富士山参詣を題材にした噺があっても不思議ではありません。もしあれば、当時の人々の富士山に対する思いや、旅の苦労、喜びなどを垣間見られます。
⑧ 行事にまつわる食べ物
富士山の山開きは、多くの人々にとって年に一度の登山シーズン到来を意味します。かつて信仰の対象であった富士山への登拝は、心身を清め、無事を願う特別な行事でした。その長い歴史の中で、登山の安全を祈り、あるいは富士山の恵みに感謝し、また道中の疲れを癒すための食べ物が育まれてきました。現代の登山食とは異なる、昔ながらの素朴な食べ物から、当時の人々の知恵と富士山への思いを感じ取ることができます。
行事にまつわる伝統的な食べ物
富士山の山開きや登山に直接的に結びつく「決まった伝統的な食べ物」というものは、地域の祭りや年間行事のように明確に定められているわけではありません。しかし、登拝者が道中で口にしたり、無事を願って食べたりするものが存在します。
1. 力餅(ちからもち)や草餅(くさもち)
昔の人々が食べていたもの:
力餅:
登山前に力をつけるため、または下山後の疲労回復のために食べられました。道中の茶屋などで提供されることもありました。
草餅:
ヨモギなどの野草を使った餅で、これも疲労回復や滋養強壮の意味合いで食べられました。携帯しやすく、手軽にエネルギーを補給できるため、登山の携行食としても重宝されました。
この食べ物が行事とどう関係しているのか?:
富士登山は過酷な道のりであるため、体力を維持し、安全に登り切ることが何よりも重要でした。「力をつける」「疲労を癒す」という素朴な願いが、餅という形で食されていました。山の神への供物としても用いられたと考えられます。
現代ではどんな食べ方があるか?:
現代の登山では、軽量で高カロリーな行動食が主流ですが、観光地となった富士山周辺の土産物店や道の駅では、今でも「力餅」や「草餅」が名物として売られており、登山の記念や旅の思い出として親しまれています。
2. 精進料理(しょうじんりょうり)
昔の人々が食べていたもの:
富士山は信仰の山であったため、登拝者は身を清める意味で、肉や魚を避けた精進料理を口にすることがありました。登山道沿いの宿坊や茶屋では、穀物、野菜、豆類を中心としたシンプルな食事が提供されました。
この食べ物が行事とどう関係しているのか?:
富士登山が「登拝(信仰のための登山)」であった時代、登山自体が修行の一部と考えられていました。そのため、精進料理は心身を浄化し、神聖な山へ向かう準備として、重要な役割を担っていました。
現代ではどんな食べ方があるか?:
現代の富士登山では、精進料理を食べる機会はほとんどありません。しかし、富士山周辺の寺院や、一部の観光施設では、当時の信仰を体験できるような精進料理風の食事を提供している場所もあります。
3. 携帯しやすい保存食(干し飯、味噌玉など)
現代ではどんな食べ方があるか?:
現代の登山では、フリーズドライ食品や栄養補助食品、エネルギーバーなどが主流ですが、非常食や防災食として、干し飯や味噌玉の現代版が再評価されることもあります。また、キャンプなどで手作りの保存食を楽しむ人もいます。
昔の人々が食べていたもの:
干し飯(ほしいい):
炊いた米を乾燥させたもので、水やお湯で戻して食べました。非常に軽く、保存性が高いため、長期間の登山や旅の携行食として不可欠でした。
味噌玉:
味噌に薬味や具材を混ぜて丸め、乾燥させたもの。お湯を注ぐだけで手軽に味噌汁になり、温かく塩分補給ができるため、道中の栄養補給源として重宝されました。
この食べ物が行事とどう関係しているのか?:
富士登山は数日を要する長丁場であり、食料をいかに効率よく持ち運び、道中で補給するかが重要でした。これらの保存食は、過酷な自然環境下での登山の安全を支える、昔の知恵が詰まった食べ物です。
⑨ まとめ
富士山の山開きは、ただ夏山のシーズンが始まる日ではありません。それは、人々が古くから霊峰として崇めてきた富士山と対話し、自然の雄大さに触れる特別な行事です。山頂からの御来光は、多くの人々に感動と活力を与え、心に深く刻まれる体験となります。
この行事が私たちに教えてくれるのは、目標に向かって一歩ずつ進むことの大切さ、そして自然の恵みと厳しさの両方を受け入れる心です。昔の人々が信仰心を持って山に登ったように、現代の私たちも、富士登山を通じて自分自身と向き合い、新たな発見をする機会を得られます。
昔の知恵を現代にどう活かせるか?それは、スマートフォンを見る時間を減らし、一歩一歩の足元や、移り変わる空の色、高山植物の小さな花に目を向けることです。急ぐことを忘れ、自然のリズムに身を委ねてみましょう。そうすることで、昔の人々が感じたであろう、五感で感じる富士山の奥深い魅力を、きっと現代の私たちも味わうことができるはずです。
さあ、富士山の山開きを心に刻み、次の日本の行事へと心を馳せましょう。次の季節には、また新しい発見があなたを待っています。
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一年の行事を月ごとに整理しました。気になる行事があれば、さらに詳しく知るためのページへお進みください。行事の由来や意味はもちろん、昔と今の楽しみ方、二十四節気や旧暦との関係、地域ごとの違い、さらに関連する童謡・絵本・落語・食べ物・祭りまで幅広くご紹介しています。
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